故事・story
日本統治時代に嘉義市、阿里山は上質のヒノキが生い茂り、台湾3大林場の1つであった。そして運搬面が発達し始めると、それらは大量に伐採されて日本へ運ばれた。
靖国神社の神門や橿原神宮の神門と外拝殿、東大寺大仏殿の垂木など、日本国内の多くの神社仏閣に阿里山のヒノキが使用された。
「檜意森活村」は、林業が栄えていた時代に、台湾総督府営林局の宿舎として立てられた日本家屋が集まるエリアである。
当時林業関連の仕事に携わった人たちの宿舎28棟は、1914年~1944年の間に建設された木造建築で、そこは別名「林業村」とも呼ばれていた。
現在・now
KANO故事館
2015年に日本でも公開された映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」。
日本統治時代の1931年に、甲子園に台湾代表として出場した嘉義農林学校の日本人の生徒と台湾人の生徒の合同チームが準優勝した史実を描いたこの映画は、「檜意森活村」の中の「KANO故事館」で撮影されました。
この作品は台湾で大ヒットし、約1年間のロングラン上映という異例のヒットを達成しました。
撮影当時のセットや展示品が見られるこの場所が、嘉義の人気の観光名所の一つとなっています。
ミュージアム兼、お土産屋さんとしてオープン公開されています。
嘉儀市中心街にはKANOの投手像もあり、夜はライトアップされています。
檜意森活村
約1万坪の広さの「檜意森活村」は現在、(文創市集、在地有禮、生活創藝、時光特區、好飲好食、藝文展覽)の6つエリアに分かれ、それぞれに特色を打ち出しています。どの建物もヒノキ造りで、改修にあたって、屋根瓦など日本から輸入した素材も多かったそうです。2012年に大改修が施され、改修後はアート展示やお土産屋、カフェ、飲食店などのテナント群に生まれ変わりました。
北門駅
木材運搬のために運行が開始された、阿里山森林鉄道の始発駅である北門駅は、ヒノキで造られた素朴な木造建築、日本様式の駅舎です。
ヒノキで造られた素朴な木造建築の駅舎は、その文化価値をかわれ、嘉義市指定古跡にも指定されてました。
北門駅では当時使用されていた機関車なども展示されています。
玉山旅社珈琲
北門駅向かいにある古い旅館を使ったカフェ、宿泊施設です。
「玉山旅社」は、当時、林業にかかわる多くの人が利用したした旅社とのことです。旅社というのは、旅館よりも小規模な「簡易宿」のこと。
歴史ある貴重な建物のため、外観や仕組みも出来るだけ原型に忠実に、2009年に修復され生まれ変わりました。
結尾・ending
阿里山で伐採されたヒノキは、「北門駅」に集められ運ばれていきました。また当時林業に関わった人たちの、共同生活の拠点となっていたのが現在の「檜意森活村」です。
これらの建物は日本統治代に作られたものを嘉義市政府が何年もかけて修復したものです。これらの日本建築や家屋の風景は100年以上経っているのに、年月を経てますますいい味を出していて、日本人にとって、とても懐かしく感じるものだと思います。
「北門駅」は「檜意森活村」からも近く、併せて訪れてるのがいいと思います。
そして、「檜意森活村」を訪れるのであれば、前もって、映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」を観てからがお薦めです。
訪問・access
アドレス:嘉義市林森東路1号
台湾鉄道「嘉義」駅下車。林森西路に沿って徒歩約20分
営業時間:10:00~18:00 休業日:月曜日(展示館のみ)
TEL:(06)276-1601
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