菁桐(ジントン)駅:日本統治時代に建てられ、今も現役の木造駅舎は、平渓線の終着駅

故事・story

観光で人気のローカル鉄道線、「平渓線」。
平渓線は元々は、日本統治時代において屈指の炭田といわれた菁桐坑の炭鉱開発のため、台陽鉱業が敷設した専用鉄道線。
1929年(昭和4年)台湾総督府に買収され、台湾総督府鉄道の平渓線として営業が開始された。
その平渓線の終着駅である「菁桐駅」は、1929年に建てられた歴史を持つ古い駅で、国家三級古跡に指定されている。台湾で現存している日本式木造駅は全部で4つで、その中でも保存状態が良好で、今でも毎日多くの人に利用されている。

菁桐駅

 

現在・now

平渓線の魅力・「平渓天燈祭(天燈節)」

平渓線は台湾の郊外を走るローカル線ですが、地元台湾人、海外観光客どちらにも人気で、休日は列車が非常に混み合います。
平渓線でまず有名なのは、毎年、旧正月の15日に開催されるお祭り「平渓天燈祭(天燈節)」でしょうか。

天壇

お祭り以外の時期でも、天燈を飛ばすことは一年中できます。十分(シーフェン)駅を降り十分老街を歩くと、いくつもの天燈を扱う店があり、あちこちで、願い事を書いた天燈を飛ばす観光客の姿を見かけることができます。

天壇

天壇

 

他にも十分には「台湾のナイアガラの滝」よいわれる「十分瀑布」があり、「猴硐(ホウトン)」駅には、猫好きな人には魅力の「猫村」など、他にも見るべきスポットがいくつもあり、乗り降り自由な平渓線の一日乗車券もあります。
また、平渓線の各駅では線路に沿ってさまざまなお店が広がり、また竹筒に願いを書いた「許願筒」の連なったのが目につきます

許可筒

 

平渓線の終着駅の街「菁桐」

2010年の映画「台北に舞う雪」(原題『台北飄雪』)のロケ地としても有名で。自分もこの映画を観たことが菁桐を訪れたきっかけです。

『台北に舞う雪』予告編
2月20日(土)、シネスイッチ銀座他にて全国順次ロードショー台北にチントンを舞台に繰り広げられる珠玉のラブストーリー。

 

日本でもかつてはあったけれど、今では見かけることが難しい、古い日本式の木造の駅舎に、駅前や線路上の樹に鈴なりに吊るされた観光客が願い事を記した竹筒。

青桐老街

 

駅前からは、懐かしい雰囲気の小さな老街が続きます。

青桐老街

菁桐の老街にも天燈の店はあります。

青桐老街

この日も、空高く天燈が上がっていました。

 

炭坑施設の廃墟で見学できる施設や、炭坑で働く日本人が多く住んだため、その当時の日本家屋も残っており、民宿カフェなどにも利用されています。

青桐

 

2014年より平渓地区の新たなランドマークとして運営が開始されたスカイランタン(天燈)派出所。実際に警察の派出所ですが、観光案内所でもあり、飲食もできるフードコートもあり、お土産も買えます。
特徴のある天燈型のガラスパネルはLEDモニターになっていて、毎日午後16時より30分ごとに、ランタン文化の紹介や、有料ですが申し込めば観光客のオリジナルメッセージ映像を放映してくれます。

青桐

平渓線の始発駅「瑞芳(ルイファン)」

台北市内から向かうのであれば、台湾鉄道で「瑞芳駅」まで行き乗り換えるのが便利です。

瑞芳駅

 

また、瑞芳からは、人気の観光地「九份」行くのにも、ここからバスやタクシーに乗り換えると近くて楽です。

 

平渓線は一時間に一本ほどと本数が少ないので、出発までの間、近くにある「瑞芳第一市場」に足を運んでみました。

瑞芳第一市場

 

新鮮な野菜や果物、肉や魚が並び、別のフロアーでは衣料品の店も集まってました。

瑞芳第一市場

瑞芳第一市場

瑞芳第一市場

 

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結尾・ending

菁桐の町には古い日本の姿がいくつも残っていて、のんびり歩くととても懐かしい景色に出会えます。駅舎だけ見れば日本的なのに、周囲は南国の樹木が茂って不思議なかんじもします。

青桐駅


一日かけて平渓線の各駅を乗り降りしながら楽しむと思いますが、自分としては、まず終点「菁桐」まで行き、だんだん駅を戻ってくるのがいいと思います。
そして行く前にぜひ、映画「台北に舞う雪」を観てから行くのがお薦めです(レンタルでも見かけましたし、販売もされています)。

 

訪問・access

アドレス:新北市平渓区菁桐里菁桐街52号

平渓線の終着駅。台北駅から台湾鉄道で瑞芳へ行き、ここで平渓線に乗り換え終点で下車。

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